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アブラハム・グループ・ホールディングス株式会社
代表取締役社長 高岡壮一郎 氏










御社の会社概要と、事業の特徴について教えてください。
弊社は富裕層向け事業を営んでいます。事業は大きく分けて2つあります。 1つは「富裕層向けインベストメント・サービス事業」です。これは富裕層の方に資産運用に関するアドバイスを提供しています。今、普通の人を、どんどん富裕層にしていきたいと思っています。もう1つは、「富裕層向けマーケティング事業」です。これは富裕層に対して商品を販売したい企業様のマーケティング・プロモーションを支援する事業です。経済活動は論理的には「投資」と「消費」しかありませんが、弊社は富裕層というセグメントにおける「投資」と「消費」を促進する仕事をしています。


御社の強みについて教えてください。
「投資」と「消費」を促進する各事業が「連携」している点が強みです。 具体的には、インベストメント・サービス事業のお客様(個人)が投資で儲けて、その儲けたお金で、富裕層マーケティング事業の顧客(法人)のサービスを購入するというように、一連の流れを構築した世界ただ1つの企業です。 この事業を行う中で弊社は富裕層に関する事業ノウハウを蓄積できる為、数多くの企業様と提携しより多様なサービスを展開することができます。


学生時代はどのように過ごされましたか、また、得意なことは何でしたか。
幼少期から剣道を続けていました。15年くらい続けました。運動ばかりの記憶ですね。大学時代は外務省に入ろうと思っていまして、国家試験用の予備校に行っていました。ビジネスには全く興味はありませんでした。


起業の経緯とその動機について教えてください。
就職活動の時期になり、当時、外務省に色々問題が報じられていて、これからは官僚の時代じゃないかもと思いまして、では民間企業に入ろうと。若いうちから活躍できると謳われていた三井物産という商社に入社しました。

投資関連の仕事やインターネット関連の新規事業など、色々な仕事をさせて頂く中で、今のビジネスモデルが合理的に成立すると確信したので、入社7年目で退社しました。「新しい酒は新しい皮袋に入れろ」と言いますが、スピードを持って新事業を展開するには大企業は若干窮屈ですから、起業した方が合理的だと思ったのです。

私がやりたいことは「知恵の総合商社」を創ることです。高度成長期には三井・住友がありましたが、今は新しい時代が到来しています。その時代の潮流を捉えて新時代の企業グループを創出していきたいと思います。まず第1段階として、富裕層向けの事業を展開している理由は、富裕層1人を動かすと、平均的な人の42倍の経済効果が生まれるからです。少数精鋭で大きく社会に貢献する為にまずは富裕層向け事業に取り組んでいる次第です。


起業して一番大変だったこと、それを克服できたポイントについて教えてください。
起業で「大変なこと」は特にありません。やるべきことを粛々とやるだけです。大変だ、大変じゃない、は気持ちの持ちよう次第ではないでしょうか。例えば、野球選手が1000回素振りをするのに、大変も大変じゃないも無く、練習しなければ上達しないわけです。ホームランを打ちたいのなら練習をするしかないし、チームで勝ちたいなら優秀な選手を集めるしかないです。まじめに王道を行くのが一番良いと思ってます。さて、粛々と実行していても予期せぬ出来事が起こったりしますが、それを予め想定しておくのもポイントになります。要はリスク・マネジメントです。最悪の事態を想定して手を打つ労を厭わないのもポイントになると思います。


起業して一番よかったことは何ですか?
一番よかったことは、優秀な方が社員として集まってくれたことです。また、監査法人等のお取引先や、お客様の応援を頂戴すると、より一層がんばろうという気になります。


成功の秘訣(企業を持続させていくこと・経営者に必要なもの)はありますか。
弊社はまだ成功したとは言えません。もっと成長していきたいと考えています。経営は「科学とアート」の融合と言われています。これを私なりに言い換えると、「前提条件を精査して確率を弾く事業計画」の部分と、「運とハート」の部分があると思います。

「科学」の部分はそれこそ緻密に計算して、様々なシナリオで最も経済合理性の高いアクションを日々選択し決断していく、という仕事になります。

「アート」の部分は、モチベーションと言いますか、達成意欲を維持して柔軟に外部環境に対応していくことが大切だと思います。要は気合と根性です。最後の最後は運になりますが、運は人の縁からもたらされると感じることが多いので、運命の女神に微笑んでもらえるように、周りの人への感謝を絶やさないように心がけています(笑)


人脈をどのようにして広げ、活用されていらっしゃいますか(普段意識されていることについて)?
前職時代の知人が弊社を応援してくださったりするなど、人様のご縁で助けていただくことは多いです。ただ、異業種交流会などに参加して知り合いを増やそうとはあまり思いません。仕事を一生懸命していれば、そこで自然とご縁ができて、人脈も広がり深まると思っています。


御社は、ウォール・ストリート・ジャーナルやフォーブスで特集される等、注目を集めています。また六本木ヒルズにお住まいでヒルズ族と思われていますが、マスコミに取材されることにどのように感じていますか?
マスコミにご取材頂けるのは、世間の関心が弊社や弊社事業にあり、ニーズがあるから思っていますので、できるだけ対応をさせて頂いてます。ただ最近は、社会情勢についてコメントを求められることがあるので、それは本業ではないのでご遠慮させてもらっています(笑)ヒルズ族と思われるのはあまり嬉しくないです。便利だから住んでいるだけなので・・・。


今後の目標について教えてください。
従来制度や社会慣行のひずみによって、真のニーズが充足されていない状況をチャンスと捉え、これを改善していく事業をどんどん立ち上げていきたいと考えています。現在実行中の富裕層向け事業はその1つになります。

この事業を推進することによって、富裕層個人及び大企業とのパイプが構築されるわけですが、これをベースに新規事業を創出していきたいと考えています。「21世紀に最も世の中に貢献した企業」と呼ばれたいと思っています。 そして「三井・住友・アブラハム」と呼ばれるような企業財閥を構築したいと思います。


御社が求める人材像について教えてください。
自らの仕事の位置づけを理解し自分の頭で考えて実行する人でしょうか。昔、3人の大工が一緒に仕事をしていました。何をしているのか尋ねると、「木を切っているのさ」と答えた人、「法隆寺を作っているのさ」と答えた人、「聖徳太子を祭って日本の心を後世に伝える為の礎を作っている最中だ」と答えた人。もちろん、3番目のタイプの人が弊社の求める人材像です。


起業を目指す学生へのメッセージをお願いします。
「欧米の一流の学生は起業をし、次がベンチャー企業に入社し、その次くらいが大企業に行く」と言われています。 日本もそうなってきたな、と実感しています。インターネット社会の到来と株主資本主義の進展によって必然的に起業家には追い風が吹いています。この時代の変化が見えた人は起業すると良いと思います。


[会社概要]

企業名: アブラハム・グループ・ホールディングス株式会社
英文名: Abraham Group Holdings Co., Ltd.
代表取締役社長: 高岡 壮一郎
本社所在地: 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-5-1
大手町ファーストスクエア イーストタワー4F
TEL:03-6215-8610
FAX:03-6215-8700
設立: 2004年8月17日
取引銀行: 三井住友銀行丸ノ内支店、三菱東京UFJ銀行銀座支店
監査法人: 新日本監査法人
弁護士: フランテック法律事務所 金井高志