(株)オデッセイコミュニケーションズ  出張勝也 社長インタビュー 学生起業家支援団体

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(株)オデッセイコミュニケーションズ  出張勝也 社長

『御社の事業内容を簡単に教えてください。』

マイクロソフトオフェィスユーザースペシャリストという資格試験をやっています。年間30万人近くの人にとって頂いています。それと、ICスリーというネット関係の資格試験を取り扱っています。

 

 

『学生時代はどのようなことをされていましたか?』

みなさんが生まれる前ぐらいのころだと思うのですが、学生のころはインターネットなどは当然無くて、学生新聞などが情報源だったんです。大学は一橋でサークルはテニスをやっていましたね。高校時代には、アメリカ留学にも行ったりしましたね。

 

 

『アメリカ留学で何か得られたものはありますか?』

僕は一人っ子で、けっこう甘やかされて育ったんですよ。だからアメリカに留学して初めて親元から離れた生活というものを経験できたこと自体が非常に勉強になりました。

 

 

『学生時代から何らかのビジネスで起業を志していましたか?』

僕はモラトリアム学生だったので、爆発するような情熱とか、そういっったものは無かったんですよ。どっちかというと、好きな本を読んで高等遊民みたくあちこち旅して回りたいという()、だけどそれにはやっぱりお金を稼がなきゃならないんですよね。それでもサラリーマンになる気は無かった。だから僕は就職活動も全然してないんですよ。一社だけ大手の商社受けたのですが、Tシャツにバックパックで行って()当時としては(1983年)けっこう珍しいと思いますよ(笑)。一橋というとみんな大企業志向なんですけど、僕は実家がサラリーマン家庭じゃなかったので、サラリーマンの一生ってのは逆に僕にとっては想像できなかった。

 

 

『何故このような事業形態を選んだのですか? 起業のきっかけはなんでしょう?』

落第生だったのでというか、権力欲とかが無かったので、大企業に入って偉くなってやろうというのは無かったんですよ。それで、ある時TOEICの創業者とお付き合いさせて頂くことになって、他にも長年勤めた会社を辞めて起業した方たちと知り合ったりして、ならば自分で会社を作ったらどうだ?というて話しになって。その出会いがきっかけですね。

 

 

『起業してからぶつかった最大の壁は何ですか?また、どのようにしてそれを乗り越えられましたか?』

壁は今でもぶつかっていますけどね()今ぶつかっている壁が最大のものかも分からないですし・・・。いつも悩んでいることと言えば、やっぱり人材ですね。どのようにして若いやる気のある人材をリクルーティングしていくか・・・それはどんな会社のどんなステージにある会社にとっても同じ課題だと思うんですよね。学生時代にすごく優秀でも、大企業に就職して数年、数十年経つと共に段々モチベーションが下がっていく事が多いみたいですし。

 

 

『資金調達や、創業メンバーを集める際に、困ったことなどはありましたか?』

これはあんまり無いんですね、僕は。比較的おつきあいさせていただいている会社がマイクロソフト社ですとか、凄い知名度のある会社じゃないですか。だから、宣伝費なども最小限度で済ませることができたり、資格試験というビジネスの性質上、料金は前払いじゃないですか。だから資金調達などに困る、といったことは無かったですね。あと、僕らの場合はアメリカに試験開発のビジネスパートナーがいますから、試験開発にかかるお金も削減できてますし。

メンバーに関しては、今でも人材調達には苦労してますからね。当然、創業するときも大変でしたよ。大学の後輩だったり、人に紹介してもらったり・・・。僕自身に魅力があるか分からないんですが()、マイクロソフトという冠がついたプロジェクトだということもあって、ずいぶんとそれに助けられたんじゃないかなぁと思います。

 

 

『今後どのようにビジネス展開していきたいとお考えですか?』

今までやってきた事というのは、この10年近くITの中のマイクロソフトの一般ユーザー向けのソフトウェアをどのように使いこなしてゆくか、そのガイダンスになるような資格試験をやってきたのですが、もちろんこれまでと同様にこのビジネスの分野を大切にし、会社の柱の一つとしてもっと大きくしていきたいと思います。

それと同時に、ITを様々なところで僕ら自身も活用しながら、新しいビジネスを作っていくという点にもう少し力を注いでいきたいなと思っています。あと、ペット関連ビジネスができないかなぁと考えています。今までは資格試験の部分に百%特化してやってきたけれど、これからは周辺のビジネスにも手を出していきたいと考えています。

 

 

『社長自身の目標をお聞かせください。』

大学生の頃の気持ちと、そういう意味ではあまり変わってないですね。。ビジネスを通してどれだけ社会貢献できるかを今考えています。分野は特にこだわってないですね。これまではITのちょっとした分野でやらせてもらってましたが。

少々昔風な言い回しになるのですが、職業に貴賎はあまり無いと思っているんですよ。どこかの国の独裁者と違って無理矢理お金を払わせるなんてことはできないですから、お客様が自分で選択して、お金を払いたいと思って払ってくれるということは、皆さんに認めてもらえてるのかなぁと。そういった会社を目指して行きたいですね!』

 

 

『経営者にとって必要なものを三つ上げてください。』

ひとつ最近思うのは愛情を持たないとダメだなということ。僕がしっかりした人間になり、会社や社員をきちんと愛せる。あとは気力とか体力とか。三つだけじゃなく、ホントに大切な事はいっぱいあると思います。

 

 

『社員のモチベーションを維持するために何かされていることはありますか?』

出来るだけこちらの伝えたいことを熱心に伝えて行きたいと思ってますね。また、ビジョンを共有することだけでは長続きしないと思うので、社員同士の交流会も行っています。昨夕、ボーリング大会をやったんですよ。年に一回でも二回でも、そういったイベントを開いたりすることも大切だと思いますよ。

 

 

『最後に起業を志す学生にメッセージをお願いします。』

起業はどんなカタチでもいいと思うんですよ。お金に色は付いてないし、職業に貴賎は無いから、とにかくきっかけやチャンスを大切にすればいい。あと、最初から高望みしすぎると、現実との乖離があったりするので、小さなことからコツコツとやっていくのがよいと思います。