(株)オーシャンブリッジ  高山知朗 社長インタビュー 学生起業家支援団体

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(株)オーシャンブリッジ  高山知朗 社長

『御社の事業内容について教えてください。』

会社の名前とロゴが事業内容を端的に表しているのですが、海外の有用なソフトウェアを探し、それを日本にもってきて販売する。平たく言うとソフトウェア専用の商社です。このような事業形態をとっている会社というのは他にもあるのですが、我々がもっている強みとしては、“ユーザーと開発者を繋げる”という点ですね。

ソフトウェアというものは、いいものなら売れるかと言うとそうではない。一太郎というソフトウェアがあるのですが、これは日本人のために作られたソフトだけあって、とても使いやすい。マイクロソフトのワードなんかよりも断然使いやすいが、知名度が圧倒的に高いせいで皆ワードを使っている。ITの世界では、ソフトウェアそのもののよさだけでは決まらないというのはそのことなのです。

だけど、なるべくなら良いソフトを沢山の人に使って欲しい!

いかに開発者とユーザーを結びつけるか、それが我々の仕事です。

 

『学生時代はどのようにお過ごしでしたか?学生時代から起業を志していましたか?』

僕自身、実家が長野でオフィス機器の会社をやっていて、子供の頃から

経営者ってものをよく見ていたので、小学生くらいの頃から経営者になることしか考えてなかったですね。本当は早稲田の理工に行きたかったんですけど、父親が病気で倒れ、これは早く経営を覚えなきゃならんなと思い、早稲田の政治経済学部に入って経営を学んだわけです。

 

 

『就職先として、なぜアクセンチュアをお選びになられましたか?アクセンチュアでは何を得られましたか?』

ちょうど僕が入った年から、新卒も戦略グループに入れることになって。そこでけっこう鍛えられたので、ものすごく報告書なんかに強くなりましたね。それから、二年目の秋から三年目の冬までオランダに飛ばされまして。そこの現地の方と、日本人のマネージャーとの間で軋轢があったんですけど、そこでの仲立ちをした経験が、今現在の仕事である

“世界中のソフトウェアの中からユーザーにあったソフトウェアを探す”といったことに役立っているのかなと思います。

 

『アクセンチュアを退社してデジタル・マジック・ラボ社に入社されたのは何故ですか?』 

随分ストレートに聞きますね() 

このままコンサルタントを続けていっても食っていけるとは思ったんですけど、やっぱりコンサルタントって当事者ではなんですよね。

自分が事業に直接コミットして仕事をしたい、と思って止めたんですよ。

それで、今度はもっと小さい企業の経営者の近くで仕事をしたいと思ってベンチャー企業に就職したんです。

で、今でこそ元コンサルタントの経営者って珍しくないんですけど、

当時はかなり稀で、“自分で起業したいんだ”と人に言っても『やめたほうがいいですよ。給料下がりますよ』って脅されたりもしたんですよ。

そんな時にデジタルマジックラボ社の社長と知り合って、僕ははっきり言ったんですよ。『僕、三年間だけ経営学びたいんですけど、それでも雇ってくれますか?』と。そしたら『あ、いいよ。君今まででいくら給料貰ってたの?』という感じで話がまとまって、給料も下がらずに転職できたんですよ!

 

 

『オーシャンブリッジを創業したきっかけ、またその経緯を教えて下さい。』

本当は、はじめ経営を学んだら田舎に帰って実家で経営をするつもりだったんですが・・・。親には悪いけど、もっといろいろな経験を積んで、東京でどこまで出来るか試したくなったんですよ。

 

『数あるビジネスの中で、なぜこのビジネスで起業しようとお考えになったのですか?』

時間を売るという仕事をしたくなかったんですよ。労働集約的っていうのかな。ともかく、人を増やさなくても利益を上げていけるシステムを作りたかった。

 

『不安などはありませんでしたか?』

あぁ、そういう不安とかは無かったんですよ。三年間やってきた事業を引き継いだだけですから。絶対うまくいく!絶対大丈夫だ!と思ってましたね。だから不安は無かったんです

 

『起業以来、最大の壁はなんでしたか?』

資金繰りですね。はじめ、二人でやっていたんですよ。しかも勢いでやっていた部分があって。一年目はそれでも大きく黒字を出したんです。二年目から人を雇ったのですが、みんながみんな僕ら二人と同じように働けるわけではないんですよね。それに人を増やしすぎたので、給料も出さなきゃいけないし…となって、資金が回らなくなったんですよ。

ここで銀行がウンと言わなきゃ会社が潰れるなぁ〜って時期もありましたね。こう言ったら何ですけど、優秀な営業マンが一人や二人いてもしょうがないんですよ。普通の人でも売れる、そんな仕組みを会社が作っていかないとダメだと思いましたね。それと、社員がどういったものにモチベーションを感じるか、そういったことに非常に気を使っていますね。

 

『社長自身の目標を教えてください。』

ブログを使った社内の情報共有ソリューションを進めたいですね。情報の共有化が進むということは、それだけセキュリティ的には危険度が増すということなんです。そういった問題を解決するソフトやシステムをどんどん世の中に広めていきたいですね!あと、海外の企業で日本のビジネスに目をつけているところは多いので、そいったところと提携してグローバルにビジネスを進めていきたいですね。

 

『経営者にとって必要な資質というものを三つ教えてください。』

一つは精神力ですね。経営者になると、社員とはまた違った形で様々な場面でメンタル面での強さを求められますから。もう一つは最近改めて気付いたんですが、会社のビジョンを明確にスタッフに示してあげられることですね。三つ目は人の意見を聞くチカラ。社長になると、なかなか下の意見を聞き辛くなるんですよね。

 

『最後に起業を志す学生にメッセージをお願いします。』

僕はけっこう今の起業ブームとか冷ややかに見ているんですけども…。ただ、一つ言えることは“自分が本当にやりたいことをみつける”事。それが起業だというなら頑張ればいい。でも、今やっている仕事は自分のやりたい仕事じゃない、といって手を抜いているような人は、まず

100%の力で目の前のことをやり遂げてみる。まずはそれからです。

 

『今日はどうもありがとうございました!!』